2012年2月21日火曜日

ありふれた奇跡

青空の下。
雪に包まれた森を歩いていると
木からはらはらと雪が舞う。
ゆっくり、ゆっくりとあちらこちらで
静かに雪が落ちる。
その奥に光が透ける。

ハッとする光景。
こんなにも、雪景色って美しいのか、と
何度実感したかな。

東京にいた時。
北海道に大寒波が来ている様子をニュースで見ながら
なんでこの寒い場所にわざわざ乗り込みにいくんやろ…
と何度も思った。

それくらい、北国の冬は過酷な寒さに思えた。

来てみたら。
寒いことには間違いないが
それでも、この冷たい空気の下に広がる様々な美しさに
「寒い時期に来てよかったかも」と思えた。


謙太郎さんは
北海道を「寒さが生む奇跡の光景」と表現していた。

どこにいても、
それが東京であってもどこであっても
日常に美しさは溢れている。

それにきちんと気付けるかどうか。

物理的に忙しかったり
心に余裕がないと
そういったことに気付けなくなってしまう。

そして、自ら何も生み出せなくなってしまう。


それが嫌で、私は常に空を見るようにしていた。
空は本当に驚きの宝庫だから。

旅人目線、ということもあるだろうけど
札幌にいると、常に美しさに気付けてしまう。
すごい場所。

みんな、今の札幌に来ればいいのに、なんてね。
思ったりする自分が不思議で仕方ない。

夜中2時頃に打合せを終えて
氷点下1度の外の空気に触れた時
「あれ? 寒くない…」と感じた。
慣れることの恐ろしさも感じつつ。

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