2012年7月21日土曜日

女知床一人旅 その4

森がどうやって生きてきたのかを
考えながら歩くと楽しい。

知床五湖のトレッキングに参加したときに
ガイドの方がこう言った。

足下には熊の足跡。
数日前のものがまだ残っていた。

木を見るとヒグマの爪痕。
くっきりはっきりと遥か高い上の方まで残っていて
上まで登ったんだなぁ、ということが伺える。

エゾマツの木を見ると
何年生きてきた木かわかる。

水芭蕉の群生は
ヒグマの大好物。

この場所で暮らす動物がいて
そのために、できていく環境がある。

森の生き方を知ることは
その場所に暮らすものたちの生き方を知ることなのだ。

「クマに遭遇したら
トレッキングを中止することがあります」
と最初に言われて
「そりゃそうでしょ、危険だし」と思っていたが
もちろんそれはそうなのだが
それだけではなかった。

この場所に生きる自然界の動物や植物たち。

知床の人たちは
「その神聖なる場所に、私たちが入らせてもらっている」という考え方をする。

だから、クマが挨拶に来たら
「生活を邪魔してごめんなさいね。見せてもらってありがとうね」
と人間たちは御礼を言って去るのだ。
この場所では私たちが異物なのから。

とは言っても
クマさん達に出会ってしまったら
とんでもない騒ぎになると思いますが。





0 件のコメント:

コメントを投稿